ブリティッシュ・ベイクオフは2010年から始まった、イギリスのコンテスト番組です。
ソーイング・ビーのスピンオフ番組として誕生し、非常に人気があります。
日本では2022年3月にシーズン1がNHKで放送され、アマゾンプライムではシーズン8まで見ることができます。
今回はベイクオフを見るのがもっと楽しくなるように、5つのトリビアを紹介します。
情報を知った上で見るとより楽しめますよ。
どんな番組?
イギリス全土からオーディションで選ばれた10~12人のアマチュアベイカー(料理人)が、10~12週かけて自分たちの腕を競い合い、優勝者を決めます。
作るものはbake(ベイク)の意味の通り、焼き菓子やケーキ、パンなど焼いた食べ物です。
ひとつのテーマ(1週間)に「オリジナル」「テクニカル」「マスターピース」の3つ課題があり、審査員が毎週脱落者を決め、最後は優勝者を決めます。
ベイクオフ出演後はプロとして活躍するなど、番組の影響力の大きさが伺えます。
こんな人におすすめ
・ソーイング・ビーが好き
・お菓子作りが好き
・もの作りが好き
・イギリスが好き
・作る工程を見るのが好き
・前向きになりたい
・上品できれいなものが好き
ソーイング・ビーのスピンオフ番組なので、ソーイング・ビーが好きならきっと好きなはずです。
作っている様子が見られるので、お菓子やものを作るのが好きな人、その工程を見るのが好きな人に向いています。
イギリスの上品な雰囲気や文化を垣間見れるので、イギリスが好きな人、きれいなものが好きな人にぴったりです。
ブリティッシュ・ベイクオフは、自分も頑張ろうと思える前向きな番組だと思います。
これまで何の変哲もない主婦だった、自分に自信がなかった、どうしてもプロになりたいベイカー達が一歩踏み出し、諦めずに挑戦する様子を見ることができます。
ファイナルを見終わった後は清々しい気分になること間違いなしです。
ただ、この番組の唯一の難点はお腹が空くこと・・
焼きあがるお菓子やパンがとにかくおいしそうなので、ケーキが食べたい!パンが食べたい!と衝動的に思ってしまいます。
トリビア①審査員
審査員は2人です。
メアリー・ベリー(Mary Berry)
審査委員のひとり、メアリーは、2024年現在御年89歳です。
フランスのル・コンドン・ブルーで学び、その後数々の料理関係の仕事に従事、70冊の本を出版し、売れた数は500万冊以上、Queen of Cakes(ケーキの女王)と異名を持ちます。
ベイカー達が「自分の作品をメアリーに食べてもらえた!」と喜ぶシーンが出てきます。
それほど威厳あるベイキング界の超重鎮ですが、お酒が好きで、親しみやすく、厳しい言葉を言いつつも、いいところも伝える優しい審査員です。
シーズン7まで審査員を務めましたが、シーズン8からはプルーリースに交代しました。
2022年もコンテストの審査員を務めたり、2023年もテレビ出演をするなど、現在も精力的に活動しています。
メアリーのウェブサイトはこちら
ポール・ハリウッド(Paul Hollywood)
もうひとりの審査員のポールは2024年現在58歳です。
ポールの父親がベーカリーショップを経営しており、10歳の時にパン作りを始めました。
その後ホテルのベーカリーの料理長を務めるなどし、キャリアを重ね、ベイクオフ審査員となりました。
ポールはプロらしく、わりと辛辣にフィードバックするので、彼を「苦手」「怖い」と思うベイカーが多かったようです。
怖がられるポールですが、ベイクオフ後交流があるベイカー達は彼を「親切」「フレンドリー」と言っています。
辛辣な言葉はポールの愛のムチであり、ベイカー達に成長してほしいがゆえのものなのです。
現在の彼の活動は、2017年にアメリカのベイキングショーの審査員、2020年にはベイクオフ最初の10年間の中で最も記憶に残る場面の特集番組(The Great British Bake Off: Best Bits)、2022年にはポールがメインでメキシコの地元料理を体験する番組(Paul Hollywood Eats Mexico)などに出演してます。
また2020年、「Paul Hollywood Eats Japan」という日本料理を体験する番組で、日本を訪れていています。いろんな日本料理を楽しんだようです。
ポールのYouTubeより↓
ポールのYouTubeチャンネルは投稿頻度も高く、メインはベイキングなので、料理動画が好きな方にもおすすめです。
プルー・リース(Prue Leith)
トリビア②MC
司会は2人です。
2人の「On your marks!Get set!Bake!」の掛け声でベイキングが始まります。
シーズン7まではメルとスー、シーズン8から10まではノエルとサンディ、シーズン11~12はノエルとマットです。
メル(Mel Giedroyc)
父親は貴族の出身で、メルは大学を優秀な成績で卒業しました。
相方のスーとは大学時代に出会い、その後離れ離れになるも、ベイクオフで再会します。
ベイキング中のベイカーの元に行っては材料のフルーツやチョコをつまみぐいしたり、励ましたり、ちょっかいを出したりします。
シーズン7までの出演です。
スー(Sue Perkins)
女優でコメディアン、作家です。
スーもメル同様にベイカー達に話しかけたり、時には作品をうっかり壊してしまったりします。
メル同様、シーズン7までの出演です。
トリビア③材料はどうしてる?自費?番組持ち?
「オリジナル」「マスターピース」は、ベイカー達が自分で用意します。
時々食品メーカーが材料を提供することもあるようですが、お金もかかるし重たいしで結構大変なようです。
「テクニカル」は材料をすべて用意してもらえます。
トリビア④作ったお菓子やケーキやパンはどうしてる?
ベイカーや番組スタッフで食べています。
番組スタッフは約50人。
あっという間になくなるようで、すぐ食べられるよう、ポケットにフォークを忍ばせているカメラマンもいました。
ベイカー達の作品を食べられるなんて心底羨ましい限りです。
トリビア⑤ベイクオフに出場するにはどうしたらいい?
ベイクオフのホームページより応募します。
応募資格
- 16 歳以上。
- プロのパン屋、シェフ、コックは対象外。また、過去 10 年以内にプロの調理師資格を取得した人も対象外。
- 全エピソードを撮り終える約5か月間、撮影に参加できること。
応募申請からベイカーになるまでのプロセス
応募はベイクオフのホームページより申請します。
- 応募フォームで申請
(申請書の内容)ベイキングに関する自分の能力や知識、申請者が作った作品の写真を提出
ここで通過した人が次に進めます - 電話面接
スポンジとジェノワーズスポンジ、メレンゲなどの違いや、特定のアイテムを適切に調理するために必要な温度などの技術的な質問がなされます - 直接面接
電話面接を通過した人は、ロンドンに招待され、番組スタッフの目の前で甘い焼き菓子や甘くないセイボリーを焼きます。
そこからプロが審査に入り、パンやスコーンなどの複雑なものを焼きます。
ここまでが済んだら、カメラをまわしながら番組内のテクニカル(技術的課題)と同様のものを焼きます。
撮影されながら、質問に答えながら調理ができるかどうか、そしてコンテストのストレスに耐えられるかどうかを確認します。 - 心理学者との面談
ここまでで30人~40人に絞られています。
ショー番組に適しているかを確認するために心理学者と面談します。 - ベイクオフ出演決定(約12人)
心理学者との面談にパスするとベイクオフ出演決定です。
ここまでの流れを見ると、出演者がいかに選ばれし者なのかがよくわかります。
ベイクオフの優勝者やファイナリストたちのその後のキャリアを見ると、成功しているベイカーが多いのは、ここまで粘り強くやってこれる精神力があるからこそだと納得しました。
2024年現在もシーズン15に向けて制作中です。